今ある環境の大切さ
東進がお盆で休館の3日間、私も故郷・能登(穴水)に帰りました。といっても、実家は被災して半壊のため、家に荷物をとりにきただけで、生まれ育った家で住むことは危険が伴い、できません。家の周りはどんどん公費解体が進み慣れ親しんだ町が殺風景な更地になっており、我が家もその公費解体の日を待つのみです。家族ととともにその風景をみて、なんだかこころにぽっかり穴が開いたようでした。
みなさんのご家族・親類・友人知人にも、同じような被害を受けた方もいるかもしれません。たとえその家をもとに戻そうとなると、国や街の補助金ではとうてい補うこともできないくらいのお金と時間がかかります。それでもその地に住んでいきたいと願う人もいれば、仕方なく故郷を去り、加賀の地でみなし仮設住宅としてアパートに移り住んだ方もいます。私の母もそうです。父は震災の1カ月前に亡くなりました。その父が生きていたら、今のこの光景を、どのように感じていたでしょうか。
能登の人たちは、それでも、なんとか前を向いて必死に生きようとしています。東進松任の生徒のみなさんは、校舎に毎日通える環境がご家族の支えにより整えられています。ぜひ、ありのままに自分や家族を大切にし、今ある環境で自分の将来のために、時間を大切に励んでほしく、心より思います。
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