大学院からのリベンジ

 先日、4年前に金沢有松校時代に3年間担任をしていた教え子が、大学4年間を京都の私立大学で過ごした後、北陸先端科学技術大学院(JAIST)の院試に合格し、石川に戻ってきたという嬉しい報告を受け、一緒にご飯を食べてきました。

 彼は、高校に進学した当初は高校の雰囲気にうまくなじめなかったり、やる気の上下や勉強方法など様々なことに思い悩み、担任面談で日々一緒に話を重ねて勉強方を教えたりアドバイスをしていきました。そして、定期的にご両親と一緒に4者面談もしつつ、だんだんと自分に自信を持ち同じ高校の仲間とともに地道に毎日通学してくれるようになりました。そして、大学入試で専門性の高い高い国公立大学に挑戦したのですが、あと一歩及ばす、京都にある技術系の私立大学に併願合格しました。

 受験結果がでた当時は、国公立に進学できない悔しさに非常に思い悩みましたが、その私立大学が専門性の高い技術を学べる大学であり、他大学の大学院へステップアップが望める大学であることを調べて伝えたところ、「大学で専門技術をしっかり身につけ、大学院でリベンジします!」と誓って、私立大学に進学を決めてくれました。

 そして、その宣言通りに、彼は京都で様々な経験を専門技術を学び、晴れて約束通り大学院のステップアップを果たしてくれました。JAISTは、金沢大学を4年間出てから進学する生徒もいて、就職先も技術系の有名企業に強い実績のある大学院です。そして彼の中には、せめて大学院では地元に戻り、一人暮らしの仕送り代の負担を両親に負わせないようにしたいという親孝行の思いもありました。彼曰く、JAISTは自分の学んできた技術を活かせる企業のインターンシップがJAISTの連携企業にたくさんあるようで、インターンシップを重ねて、より自分の大学で学んだ技術を活かせる企業の就職活動をしたいと語ってくれました。

 定期的にこの4年間、石川に帰省した時には京都のお土産を買ってきてくれたり、ご飯にいって大学での生活の話を聞いていたのですが、学年が上がるごとに本人が活気に満ち溢れ、充実した学びを得ていることが、とてもうれしく感じていました。何より、私に教えられたことを自分も後輩に伝えたいと、京都で塾講師のアルバイトをしていると聞いたときに、この仕事をしていて本当に良かったと感じました。

 大学入試は一発勝負。3年間地道に努力を積み重ねても、ライバルも同じように努力を重ねて全国から受験に挑んでくる以上、全員合格はなかなか厳しい世界です。しかし、彼のように、私大での4年間で良い経験を積み、大学院からステップアップし最終学歴を上書きしリベンジできる手段があることは、ぜひ知っておいて欲しいと思い、今回のブログを書かせていただきました。

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