高1・2親子懇談会のお話の続き

17日(土)・18日(日)の2日間にわたり、高1・2生の親子対象に進学懇談会を開催いたしました。ほぼ全家庭の親子の皆様にご参加いただきまして、ありがとうございました。そのお話の冒頭に述べました、今(良くない意味で)話題となっている新卒社会人の「退職代行」について、あまり詳しく述べる時間がなかったので、ここにてお話を加えたいと思います。

退職代行は、今働いている職場を辞めたいと思った時に、それが言い出せ勇る気がない、、またはその方が楽で手軽なため、業者が代行してその人が退職したいという旨を勤務先に伝え、退職までのもろもろの手続きを代行して料金をいただくサービスということです。そして、その利用者の中には、大学を経てやっとの思いで就職活動で採用された会社を、4月1日の初出勤からわずか数日で退職代行を使って辞めてしまうケースがニュースで話題となっているということです。

その話を聞いている中で、個人として思うことはいくつかあります。それが絶対に正しいかはわかりません。

・苦労して大学入試を突破して大学の4年間で学んできたことを、なぜ目の前の「自分が気にくわない、合わない」という観点だけで辞めてしまう決断に至ってしまうのか

・もし保護者が、自分が大切に育てて支えてきた我が子がたった数日で会社を辞めてしまった時に、いったいどんな気持ちになるのか。そのことも考えて自己判断だけで辞めてしまうのか

・せっかく誠意をもって面接し、採用し、期待をもって受け入れようとする企業側が、せめて本人からの直接の申し出や謝罪もなく退職代行から辞めたいと電話がかかってきたときに、どんなショックをうけるのか。4月から新戦力として人事配置や事業計画を立ててしまうのに、そこに人的な穴をあけてしまって、どのくらい迷惑がかかっているのかを少しは考えているのか(たとえば、私に同じ塾の部下が新採用として入社してきて、出社1日で退職代行から「辞めたい」と電話かかってきたら、あきれるのを通り越してショックで寝込んでしまいそうですね・・・・)

・一度すぐやめてしまうと、その後の再就後も「逃げ癖」がついてしまい、その後の仕事も嫌なことからすぐ逃げてしまい、定職につくことができなくなり、その後の生活設計や家庭をもつことが厳しくなる。そもそも履歴書に、前の会社を1日で辞めたということが書いてあった場合(恐ろしい事実を言いますが、たとえ履歴書にあえて書かなくても、実は企業側は採用応募者の身辺調査で、その人物の前職の勤務年数等は暗に調査はするものなので、生徒の皆さん、これは知っといてくださいね。職歴のうそは全てばれます)1日や数日でやめた人物を、再雇用しようとは人事採用側は、普通思わないです。。。。。(よほどパワハラやその会社に問題があってとか倒産してとか会社側に問題があった場合を除き)

これらのことを思いめぐらすと、毎年生徒たちを支えて大学合格に導き、立派な社会人になって欲しいと願いながらこの仕事をしている身としては、大変大変悲しい思いになります。

では、これを防ぐために何が必要なのか。

ここが保護者の方、生徒本人に一番伝えたかったことです。

日々の松任駅前校での学習をとおし、理不尽で大変なことでも、耐えてやり抜く精神力、目先のつらさや気まずさで判断せず、長い目で見て周りの支えの感謝の思いも受けながら、まずはつらいことも継続して慣れていく「忍耐力・継続力」をつけてほしいと願っています。思うに、大学生活であまりにも楽しいこと、自分のしたいこと、大学の単位を楽してとることを追究しすぎ、理不尽さを避ける癖がつき、同学年でなく目上の人や距離感のあるひとととも上手につきあっていく方法等を学ばずに、ネットや動画の世界を信じすぎて社会人1年目を迎えてしまういるため、社会人の基礎としてやらなければならないこと、慣れない環境や年上の上司との人間関係から一瞬で逃げてしまうのだと推測されます。

ですので、私の教え子のみなさんには、決して「退職代行」で一瞬で会社を辞めてしまうような人に将来誰一人もなってほしくないです。みんな立派に働いています。だから、失敗やつらいことをあえて経験しておく高校生・受験生でいてほしいと、切に願います。生徒のみんな、高校生のうちに強くなろう!そしてみなさんを支えてくれる保護者の方への感謝の気持ちと、将来社会人として活躍することが恩返しになることを、忘れないで今を過ごしてほしいと、心より願います。

懇談会で、高12生は次のホームルームで志作文を全員書きますといったのは、それもあります。作文書くのが嫌だな、面倒だなと安易に避けるのでなく、自分の今のこと、家族の支えのありがたさ、自分の大学で学びたいことや将来のことを思いめぐらし、いったん考えてへたくそでも支離滅裂でもいいから長い文章にしてみる。理不尽で大変と思うことにもいったんやってみる。そこから挑戦しましょう。

(受験生は志作文は書きません。もうすでに受験への志は決まっていて、共通テスト過去問をという大変大きなな壁に日々ぶつかって取り組んでいますから、どんどん過去問を、めげずに解いて仲間と一緒に進めてください)*書きたい人は書いてよいです。ちゃんと添削指導します。

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