食糧危機を脱するために

 ウクライナ戦争以降、物価上昇が続いています。それが原因で家計のやりくりが厳しい家庭もあります。とはいえ、日本では生活保護など福祉制度があるおかげで、現時点では致命的な飢餓が報じられることはありません。しかし地球規模で考えると、今、人類は食糧危機に瀕しています。温暖化・水害・干ばつなど気候変動が原因の作物の凶作、商社による貧しい穀物生産者の搾取、買い叩かれた穀物で豊かな国の食肉となる家畜を飼育、過剰な食料廃棄(ある試算では、東京23区の家庭から1日に捨てられる食物は、アジアの50万人以上が1日に食べる分量に相当)、人口増加(国連の新たな報告書では、世界人口は現在の77億人から2050年に97億人へと到達する予測)、戦争による生産者の減少(兵役や戦死)に伴う食料生産量の減少と流通の阻害…などキリがないほど原因が挙げられています。これがSDGsのGoal2:ZERO HUNGERが掲げられる由縁です。

 そんな現状を知り、未来に向けて動いている人がいます。7~8月の未来発見講座を担当する井出剛先生です。フードテックベンチャーDAIZを熊本市で立ち上げ、大豆のうま味や栄養価を増やし、動物肉のような食感を再現する独自の技術を編み出しました。それを発展させ、今度は食品大手の味の素と連携し、エンドウ豆の苦みを抑えてツナや鶏肉の食感・風味を再現する新商品を開発(それぞれ原料の一部にはマグロと鶏肉も使用)。7月14日から全国のセブン-イレブン2万1400店で「みらいデリ」シリーズを販売開始しました。ツナマヨネーズおにぎり、チキンナゲットに「みらいデリ」のブランド名が付いている商品がそれです。この技術がさらに発展すれば、家畜の過剰飼育が減って貧しい家庭にも穀物が行き渡るとともに、植物からタンパク質を摂取する機会を増やすことができ、栄養失調の人を減らすこともできるかもしれません

 この夏、オープンキャンパスで大学巡りをする人も多いと思いますが、各大学での学問・研究でSDGsにつながるものがないか見て、調べて、深く学んでみてください。最近の入試の英文にはSDGsがテーマになるものが多く、合格可能性UPにつながるかもしれません。また、今年はオープンキャンパス参加レポートコンテストも開催します!加えて東進Global English Campに参加する人は海外一流大学の先輩からSDGsを英語で学ぶ機会もあります。高めた学力をいかに使うか、考えを深めてモチベーションUPする夏に!

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